コラムTOP>>猫が床で滑る!フローリングで過ごす際の注意点と快適に過ごす方法
フローリングで猫が過ごす際には、ケガのリスクや冷えなどの注意点があります。今回紹介する快適に過ごすための方法を試して、人も猫も気持ちよく過ごせる住まいを手に入れましょう。家庭の床によく見られるフローリングですが、実は猫にとって注意したいことがいくつかあるのをご存じですか。フローリングは滑りやすく、ケガや足腰への負担などが懸念されます。 今回は、猫がフローリングで過ごす際の注意点や、フローリングの種類別の注意点、快適に過ごすためにできることを紹介します。フローリングに工夫することで、猫も人も快適に過ごせる住まいを手に入れましょう。
更新日2023年10月13日
フローリングで猫が過ごす場合、健康面などでいくつか注意したい点があります。
フローリングの表面はツルツルしていて滑りやすく、猫が家の中を走り回ると、滑って転んでしまう可能性があります。骨折や打撲、切り傷などのケガのリスクがあるため、注意が必要です。 猫は本来動き回ることが得意ですが、滑りやすいフローリングでは動きにくくなり、ストレスがたまるおそれもあります。また、滑ることを避けるために走り回るのをやめてしまい、運動不足となる可能性もあるでしょう。
滑って転倒すると足腰や関節に負荷がかかり、痛みを引き起こすこともあります。さらに、ツルツルしたフローリングは踏みしめて歩くことが難しく、気付かないうちに足腰や関節に負担をかけている可能性もあります。 高い家具やタワーなどから飛び降りる際にも、床がフローリングだと着地の際に関節に負担がかかり、骨折や脱臼、捻挫などにつながることもあるでしょう。 とくに高齢の猫など、誤って高所から転落して骨折などのケガをすることもあるので、着地点に厚手のマットを敷くなどして対策をすると安心です。
フローリングは温度の影響を直接受けやすく、体が床に近い猫は温度変化を感じやすい点に注意しましょう。猫の祖先は砂漠などに生息していたとされており 、基本的に猫は暑さに強く、寒さに弱いといわれています。 冬はとくに冷えやすいため、ブランケットや毛布を置くなどの対策が必要です。高齢の猫は体脂肪が減り、寒さを感じやすくなります。暑い夏にはクールマットなどのひんやりグッズを準備して、暑さ対策もしてあげましょう。
フローリングは表面がツルツルしており、カーペットや畳などと比べると掃除しやすい素材です。ただし、フローリングの溝にはゴミや汚れなどが溜まりやすい点に注意が必要です。 猫が過ごす家は、吐き戻しや抜け毛、フケ、爪とぎによるカス、粗相などで、床に汚れやゴミが溜まりやすくなります。溝の汚れやホコリ、ゴミが掃除しきれないまま蓄積すると、ノミやダニの温床になることもあるため注意しましょう。
フローリングには種類があり、それぞれで特徴が異なるため、注意したいことも変わってきます。各フローリング別に、猫が過ごす家で気を付けたいポイントを見ていきましょう。
自然な状態の木材を使用した無垢フローリングは、木目の表情が豊かであり、直に木の温もりを感じられるのが特徴です。 無垢フローリングのなかには水に弱く、シミができやすいものもあります。猫の尿や吐しゃ物がシミになってしまうこともあるため、粗相や嘔吐をした際には、フローリングに染み込む前に手入れが必要です。 やわらかい木材を使用した無垢フローリングの場合、猫の爪でキズがつきやすくなる点にも注意しましょう。ヤスリをかけて目立たなくするなどの方法もありますが、ある程度のキズは味としてとらえるなど、寛容な気持ちが大切といえます。
塩化ビニール系の素材でできたクッションフロアは、クッション性に優れており、猫の足腰への負担を軽減してくれる効果が期待できます。フローリング調やタイル調などのデザインも豊富です。 耐水性があって手入れしやすいものの、キズつきやすい点や、紫外線などによって劣化しやすい点などに注意しましょう。湿気がこもりやすいことから、カビの発生も懸念されます。
集成材や合板の上に、薄くカットした天然木や化粧シートを張り合わせたフローリングです。無垢フローリングよりもコストを抑えられる傾向にあり 、反りや収縮が少なめで、品質が安定しているのが特徴です。 硬い素材のためキズがつきにくいものの、キズがついてしまうと補修が難しいのが難点です。フローリング用の補修キットなどもありますが、大きなキズや深いへこみには使用できません。 また、猫が飛び跳ねたり走り回ったりすると、硬い素材のため衝撃を受けやすいでしょう。猫の足腰に負担をかけることや、ケガのリスクが懸念されます。
フローリングにはいくつか注意点がありますが、工夫によって猫が快適に過ごせるようにすることも可能です。猫がフローリングで快適に過ごす方法を4つ紹介します。
UVフロアコーティングやシリコンコーティングといったフロアコーティングによって、滑りにくくする効果が期待できます。猫が床で滑るのを防ぎ、足腰や関節への負担、ケガのリスクを抑えてくれるでしょう。 滑り防止効果の高いコーティングを選ぶとともに、コーティングの持続期間にも注目することが必要です。滑り防止効果が長いコーティングであれば、より安心して過ごせるといえます。コーティングすることで、気になるキズや汚れからフローリングを守り、美しい見た目を保ってくれるのも魅力のひとつです。防汚効果や耐薬品性があるため、日頃の手入れがしやすくなることが期待できます。清潔な環境を保つことができれば、猫も快適に過ごせるでしょう。
カーペットは猫が走り回る際に踏みしめやすく、滑りにくいのがメリットです。高いところから飛び降りて転倒したときなども、ケガの防止に役立ちます。 1枚もののカーペットや、タイルカーペットがあります。タイルカーペットであれば、尿や吐しゃ物などによる汚れや、爪とぎによる破れなどが生じた際に、気になる部分だけ取り替えることが可能です。 撥水や防ダニ、消臭など、機能性のあるカーペットを選ぶこともポイントです。丸洗いできるタイプであれば、清潔に保てるでしょう。ケガ防止のためにも、爪がひっかからないカットパイルがおすすめです。
ジョイント式のクッションマットを敷く方法もあります。カーペットのように汚れや水分を吸収しにくく、拭き取りや水洗いが可能です。 フローリングのひんやりした肌触りが苦手な場合にも使いやすいでしょう。ジョイント式のマットは、汚れや破れが生じた際に気になる部分だけを取り替えることもできます。 ただし、マットの境目に汚れが入り込んだり、爪とぎによってボロボロになったりする点には注意しましょう。また、マット自体がズレないように配慮が必要です。
猫は、家具の上などの高いところを好みます。床がフローリングだと、高いところから飛び降りた際に、着地の失敗によるケガや、滑って転倒するなどのリスクが懸念されます。 家具を階段状に設置しておくことで、無理のない高さで猫が移動することが可能です。猫が移動しやすいような配置にすることで、運動不足の解消にも役立ちます。
猫がフローリングで過ごす際は、滑りやすい点や、とくに冬場は冷えやすいこと、溝に汚れがたまりやすいことなどに注意が必要です。 フローリングで猫が快適に過ごす方法のひとつに、フロアコーティングがあります。フロアコーティングによって滑りにくくなるうえ、手入れのしやすさが向上して清潔な状態を保てるのが魅力です。 猫が快適に過ごせるフローリングにするために、フロアコーティングを検討してみてはいかがでしょうか。